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神様の話2
投稿者:
智香
投稿日:2008年 3月 1日(土)11時12分54秒
返信・引用
こなた>もしや四紀!?・・・じゃないかw「おかえり、太陽」のとこが好き♪
神狩りの話
消えぬ、呪いがある。
この身を滅ぼさんとする、呪縛。
そして、それだけの威力を持ちながら決して殺めようとはしない。
まるで、その必要すらないと言うように。
そしてこの身に残ったのは、ただの痛み。
体内を侵食することもなく、ただ残るだけの引き攣れた傷跡。
体内は侵されず、それなのにそれは、彼の矜持を陰らせる。
忌まわしい記憶。
『アヤツ・・・許サヌゾ・・・・・ッ!!』
彼の名は天禍。
この地に災いをなす、天に背いた魂。
この者が降り立った地には、必ず災厄が降りかかる。
誰も、それを止めることはかなわない。
ただじっと、息をひそめて過ぎ去るのを待つだけ。
『ホウ・・・?』
白銀の狼が、にんまりと嗤った。
『コノ地ハ・・・神ノ降リ立ツ地』
まばゆい閃光が迸って、その姿が琥金の虎に変化する。
『神ヲ食ラエバ、我ガ傷モ癒エヨウ・・・』
物音ひとつしない、荒れ果てた屋敷跡。
昔、いずこかの貴族の邸宅であったそこは、もはや夜盗も住まうことがない。
柱も古び、あとは滅びるのを待つしかないだけの、廃屋。
その広大な庭園―――その一角の、四尺ほどある池。
魚もいないそこに、突如波紋が生じた。
そして、荒れ狂う大波。
現れたその容は、琥金の虎。
―――天禍である。
『大文字山』
天禍が、犬歯をのぞかせて嗤った。
『カノ地ニナラバ、我ヲ癒スダケノ者モイヨウ』
天禍は身を翻すと、大きく跳躍した。
やがて一陣の風となり、その姿を掻き消した。
太陽の歌って、本当は短編集だったの??
太陽の歌
投稿者:
こなた
投稿日:2008年 2月29日(金)19時29分9秒
返信・引用
私が太陽にいいたかった言葉・・・・・
少しでも太陽がいてくれたら
私はもう悔いはない
私は・・歩く。
「「鈴!!」」
−−−−−誰?
「「起きろ!!」」
−−−−太陽?
太陽 おきろっ!!!
鈴 あ・・・・・太陽・・・大丈夫!?私をかばって・・・・
太陽 あ・・・ああ。それが・・・そこの男の子が俺を引っ張ってくれて
? よかった・・・未来を変えることができた・・・・。
おかしい。さっきまで私は病院で寝ていたんだ。
突然1年前に戻っているの?
どうして
−−−−−−−−太陽が生きているの?
こなた 俺の名前はこなた。理由は詳しくはいえないけどな。助かってよかった^^
? こなた。映画始まる。
こなた あっおうっ!!じゃあなっ!
太陽 ・・・不思議な少年だな。
鈴 た・・・太陽ぉ!!!!!
私は涙があふれ出た。泣いても泣いてもとまらない
太陽が生きている。
鈴 太陽・・・・
太陽 ん?
鈴 「「おかえり・・・」」
太陽 ・・・ただいま^^
私の一番言いたかった言葉
ちゃんといえた。
おかえり、太陽。
続く
終わらそうと思ったんだけど一話めであんなに騒いで痛んだからもう少し続けさせてもらいます:
神様の話1
投稿者:
智香
投稿日:2008年 2月24日(日)12時59分27秒
返信・引用
こなた>初っ端からすげぇ出だしwいい感じ(え)
てか神様ネタ気に入ったらしいw
神狩りの話
ねっとりとした、夏の湿気があたりを覆っている。
むっとするほどの草いきれ。
風ひとつ吹かない夏の宵闇。
黒よりなお暗いその中で、うごめく影があった。
闇に浮かびあがる白銀の狼。時折、くわりとあぎとを開いて何かを貪る。
びしゃり、と赤い液体が飛び散り、口元からつぅと滑り降りた。
鮮血をまき散らしながら、狼はにぃと嗤った。
『マダダ・・・マダ、足リヌ・・・』
天禍。
それが、その狼の名であった。
『足リヌ・・・・・・!』
その舎人は、毎晩の習慣である夜警をしていた。夏の夜は、昼間よりなお蒸し暑い。
「早く、秋が来るといいんだがなぁ」
己が仕える屋敷の庭、その広大な池を通りかかった。
その刹那。
「ん・・・?」
今、水面を何かが跳ねたような。
明かりをかざして見てみても、ぼんやりと映る朧月以外のものは何もない。
「よく考えたら、何もなくて当然か」
だって、この池では魚も飼ってはいないのだから。
「庭を見回って・・・」
そのあとどうするか、舎人は口にすることも許されなかった。がしゃっと手蜀が落ちる音とともに、彼は水面へ引きずり込まれた。
「う・・・っわあぁぁっ」
思わず悲鳴を上げるが、そのせいで口から水が入り込んできた。そのまま意識を失う。
後には、ただぼんやりと輝く水面がさざめいているだけだった。
「ひぃ・・・・・・・っ」
ざっと血の下がる音を聞きながら、女はじりじりと後退した。
そうしないと、喰われるから。
あの、恐ろしいあやかしに。まだ姿はほとんど見えないけど、おぞましい妖気を放つ、あの。
『貴様ハ・・・――デハナイノカ?』
「え・・・?」
『違ウ・・・オ前デハナイノダ』
全貌が、見えた。
琥金色の、虎。
「と・・・ら・・・?」
『ホウ、我ガミエルカ。ナラバ・・・喰ロウテヤルワ』
ぎらりと光る犬歯が、迷いなく女を捕らえた。
太陽の歌
投稿者:
こなた
投稿日:2008年 2月23日(土)18時39分6秒
返信・引用
智香>>新しいのです! 完結ですかww次回も楽しみにしてるね^^
私たちはずっと一緒だと思ってた。
なのに・・・・・まさか・・・・
もう二度と会えなくなるなんて
エピソードNo 0
? おっはよぉ!!
? ・・・はよ
? 明日卒業だね・・・・
? 鈴はなんか泣きそうだなww
鈴 失礼なっ!!!
? はははww
鈴 太陽にいわれたくない!!
太陽 俺泣かないしw
鈴 いやっ絶対なく!!
太陽 じゃあ賭けようぜっ!
鈴 いいよっ!!!
太陽・鈴 負けた方は勝者の言うことをいうこと聞く権利!!
太陽 じゃあっ!!また明日!
鈴 うんっ^^
今思うと・・・これが最後の太陽の笑顔だったのかもしれない。
このときのことを思い出すたびに涙が出る。
卒業式当日
鈴 太陽・・遅いなぁ・・・・
太陽 よぉ鈴
鈴 太陽!・・・うわぁ!!
太陽 な・・・なんだよ
鈴 見慣れない格好だからなんか新鮮♪
太陽 お前もな!
鈴 ^^
「「ぷぷー!!」」
太陽 鈴!!
鈴 えっ!!
「「どんっ!」」
鈴 いた・・・たっ太陽!!!!!!!!!
私のせいで・・私がちゃんと車に気づいてれば・・・
太陽は死なずにすんだのに・・・・・
病院
鈴 ・・・いや。歩きたくない。
母 鈴!!
鈴 歩いたら太陽がかえってきてくれるの!?
母 ・・・・・
鈴 私はもう歩かなくていい!!!!
太陽のおかげで私は足に怪我だけですんだけど・・
リハビリすれば歩けれるけど
歩いたって太陽は帰ってこない。
私のせいで死んじゃったのに私だけいい思いできないよ。
最後にかわしたあの賭けは決着がつかずに
そのままだよ・・・太陽・・・帰ってきてよ
続く
初っ端から暗くてすいません::
神様の話3
投稿者:
智香
投稿日:2008年 2月19日(火)20時35分29秒
返信・引用
澪>おお、ついに完結かww面白かったw
国津神の話 ・・・って、これほぼ完結してるw
神狩り騒動から一日。近江家を退出した双焔は、大文字山へ戻った。
落ち着いたかに見えた大文字山は、しかし凄まじい光景だった。
草花が生い茂っていた地面に、何某かの神の血が這っている。樹齢百年をこすであろう杉の大木に、打ちつけられたのかもたれている神は、ぼろぼろに朽ち果てている。
『・・・』
双焔は、初め言葉もなく惨状を眺めていた。
そして、きらりと光る小さな赤の礫をみつけると――。
『・・・っ』
双焔は、泣いていた。声もあげず、ただ涙をこぼしていた。
『っ・・・さ、くらっ』
哀号をもらしながら、赤い礫にかけよる。
それは、真紅の丸玉だった。丈夫な革ひもが通されたそれは、引きちぎられてもなおかつての輝きを保っていた。
『・・・ごめんな、朔羅。俺が・・・っ』
朔羅。
それが、赤の丸玉の持ち主だった。それを常に首から下げる姿を、双焔はいつも見ていた。
『朔羅・・・』
双焔は丸玉を拾い上げると、恐ろしいほどの握力で握りしめた。右の拳が、白くなる。かすかに震えているその手から、めらめらと神力が立ち上った。
『俺は・・・っ』
がくりと膝をつき、嗚咽を漏らす。目元にあてられた拳の隙間から、つうと泪が零れおちる。
『俺は・・・・・・っ!』
お前を守ると、決めていたのに。
己が命を葬ってでも、守ると。
それなのに、俺は。
やがて双焔は、乱暴に目じりを拭った。右手にはまだ、あの丸玉が握られている。
空いている左手で、地表を削り、小さな穴を作る。
そして丸玉を中に落とすと、また土をかぶせた。
『朔羅・・・』
小さかったそのつぶやきは、やがて山中にとどろくほどの絶叫となった。
『朔羅―――――――――――――――――――――――っ!』
ねぇ、そうえん。
あどけない顔の少女が、俺に言ったんだ。曇ることを知らない純粋な眼を、向けて。
私のかあさまは、どんなひとだったの?
朔羅の母は、朔羅が生まれると同時に生を終えた。だからおもざしを全く知らないのだ。
そのことに思い当った双焔は、苦笑しながら言った。
お前の母上はな――――――。
『お前を守りたいと、言っていた』
それは、双焔もが言った誓いで。
叶えられることはないと、知っていても。
それでもなお願うその心は、瞳は。
暁色の、まっすぐさに似ている。
えー、完結です。超短いなおい。
このあと双焔は近江家に仕えることになるんだけど・・・まぁそれはいいや。うん(マテ)。
(無題)
投稿者:
Rin
投稿日:2008年 2月19日(火)16時11分46秒
返信・引用
来てみた♪
てかこの前もちょっと来たヶド;
こなた>>
やべぇw
紫苑可愛いよ!可愛すぎるよっっ♪←
http://red.ap.teacup.com/rptp/
未来☆ボーイ 最終回
投稿者:
澪
投稿日:2008年 2月18日(月)21時53分22秒
返信・引用
こなた もももも戻る方法がないってどういうことだよ!!
四紀 だから・・ない。
紫苑 え?お前この時代の人間じゃないわけ?
こなた えっと・・・・まぁ
紫苑 へぇ・・・ふぅん・・・ほぉ。
こなた ?「ていうか、信じてるのか?」
紫苑 俺がかえしてやろうか?
こなた は!?
紫苑 え・・・やなの?
こなた できんのか!?
紫苑 俺をだれだと思ってるんだ・・っていってもわからないよな:
こなた ???
紫苑 お前とは何年貸したあとまたあうことになるんだし・・・
こなた え?
紫苑 いやっなんでもない!
四紀 ?
こなた じゃあ・・頼む!
四紀 じゃぁ。さよなら。
こなた あっ待った!もう四紀とはあえないのか?
四紀 なんで
こなた いや・・・・なんとなく・・・。寂しいなぁ・・・て?
四紀 ・・・・・・いつでもくればいい。ここに
こなた !!{{笑った!!}}
四紀 未来じゃなくて、現代で。
こなた ・・・・おうっ^^
紫苑 いくぞ・・・・!
こなた おうっ!!!!
じゃあな。四紀。現代で!!!!
?年後
こなた ごめっ遅くなった!
四紀 気にしなくていい。
こなた 映画間に合うか?
四紀 ・・・・あと10秒
こなた まにあわねぇじゃん:
四紀 どこかで時間つぶす?
こなた だなぁ。
四紀 ・・・いきたいところがある
こなた どこ?
四紀 こなたの家
こなた おっ俺の家!?[部屋汚いぞ:]
四紀 冗談。
こなた あっなんだ:
四紀 こなた。
こなた ん?
四紀 こなたは青磁と結婚するけど私はこなたのことが好き。
こなた 俺もだよ^^
四紀 ・・・それだけ。
こなた 青磁なぁ・・・今他に彼氏いるからなっ
四紀 え。
こなた 未来って変わるんだな☆
紫苑 こぉぉなぁぁぁたぁぁ!!!!
こなた うわぁぁぁぁ!!!
紫苑 おまえぇ!四紀と手繋ぐな!!
夕紀 ちょっやめなって!!!大人気ないよ!!!
紫苑 うっせぇな!
こなた 俺らラブラブなんで♪
四紀 映画始まるまでゲームセンターいこ
こなた だなぁ!
紫苑 こ・・・この未来少年が!!!
夕紀 何?未来少年って。
紫苑 何年か前色々あったんだよ:今四紀と付き合っているのは俺のせいなんだよなぁ:
夕紀 ふぅん。まっいっか!早く買い物いこっ!!
こなた 四紀!
四紀 うんっわかった。紫苑!
紫苑 なんだぁ?
四紀 こなたのことわるくいうと嫌いになるから
紫苑 !!!!!
夕紀 「マジでショックうけてるよ:」
終わり
中途半端ですんまそ:
別館の新連載の奴もよろしくねぇ〜!
神様の話2
投稿者:
智香
投稿日:2008年 2月16日(土)12時10分50秒
返信・引用
澪>え゛。どうなるこなた、どうなる四紀っ!(テレ番の予告っぽくどうぞ)
国津神の話
大文字山をかえりみた双焔は、絶句した。
時は水無月半ば。双焔が近江家を訪れてから、2月ほどが経過した日の午後。
男――近江寿人(おうみひさひと)と双焔は意気投合し、満月と新月の日は必ず会うようになった。もちろん、双焔が近江邸に向かうのである。
今日も、そうだった。
水無月最初の望月の日。双焔は、例によってぶらりと近江邸を訪問した。
何気なく、自分がいた大文字山を振り返った。
その時――その時だった。悲痛な絶叫が、彼の耳朶に響いたのは。
『たすけて・・・』
助けて、と。ただそれだけを繰り返して。
『助けて・・・け、て・・・』
『なんだ・・・?』
双焔が眉をひそめた時、ぱらぱらと小石が降ってきた。やがてそれは、木の葉になり、折れた小枝になった。
『何なんだ・・・?』
やがて、ごごごという腹の奥を揺るがされそうな地響きがして、大文字山が崩れた。否、崩れたように見えた。
『助けて―――――――――――――――――!』
『大文字山か!』
『神狩りだ―――――――――――――――っ!!!』
最初の女の声とは違う、男の低い声。それに続いて、子供のような声。
『助けて――――――――――っ』
双焔は戦慄した。
神狩り、だと。
神狩り。聖域に訪れる最凶の禍。
大文字山には、たくさんの名もない神が鎮座ましましている。その数は八百万といわれるほど。
その神の力は甚大だ。下手をすれば、何かの折にあふれ出てしまうがごとく。
それを狙い、襲い来る禍が、神狩りだ。
手当たりしだいに神をとらえ、むさぼり食う―――妖獣。
その姿は、白銀の狼。しかし時に、琥金の虎のよう。
妖獣の名は、天禍。
そのものが這った後には、何者も生きながらえることはない。血が滴り、筋の一つとしてのこさず喰らわれる―――脅威。
先ほどまで双焔に届いていた叫びは、もうしない。もはや、天禍に食われてしまったのか。
あのような脅威が、彼がたった今までいた地で起こっている。それに巻き込まれなかったのは、偏に寿人の親切心のたまものなのだ。
あれに、食われていたら。そう考えた双焔はぞっとした。本当に、危機一発だったのだ。
『なぁ、寿人よ―――』
望月が、天の頂に登ったころ。二人は、庭の望める縁側で酒を酌み交わしていた。
「なんだ?」
『俺は、恵まれているのだな』
本気で言った双焔に、寿人は苦笑を向けた。
「何を言うか、突然」
『いや、お前に命を救われたんだ』
「は?」
『本当に、危なかったのだな・・・』
あれほどに大荒れた山は、何事もなかったかのようにそびえている。
『なぁ、寿人よ。お前のもとに仕えるのも、面白そうだな・・・』
寿人はにっと口元で笑うと、双焔の杯に酒を注いだ。
さぁさぁと、雨が降っている。雨の中に煌く月が、一層輝いて見えた。
時をさかのぼること数百年。近江の歴史にその名を刻む、近江寿人。
その屈託のなさが、今の屋敷に影響をもたらしている。
未来☆ボーイ 7
投稿者:
澪
投稿日:2008年 2月14日(木)20時47分1秒
返信・引用
智香>>どんな結末にしようか決まってないさ<<あ。
四紀っていがいとあれだよね<<どれだ。
四紀 ・・・・誰
え・・。まさか・・俺のこと忘れてるのか?!
こなた 俺はこなた!!お前のネックレスを拾った!!
四紀 ・・・・・・・?
だめだ・・。なんとか思い出させないと・・
でもネックレスを見せれば!!!
四紀 それ・・・・・なんでわれてるの
こなた これ?未来にいきすぎてひびわれてわれた::元の時代に戻れない::
四紀 ・・・・・・・・
こなた 思い出したか?!
四紀 全然
こなた あ・・そ::
もうどうすればいいかわかんねぇ!!!
紫苑 あれ?まだいたの?
こなた あっ・・と・・
紫苑 君って何年か前にあったことあるよね?
こなた え・・・・。
俺はこんな人とあった覚えなどなかった。一体いつあったんだ
紫苑 なんか四紀と話してて突然姿けしたと思ったらまた現れて・・
こなた !!!
この人がみたのは未来の四紀(この四紀より若い方)に会いに行ったとき
紫苑が後ろにいたのか!?
四紀 こなた?
こなた そう!!!!!
四紀 すまん。どわすれした。
こなた いや::どうすれば戻れるんだ!!!
四紀 ない。
こなた へ?
四紀 戻れる方法はない。
こなた な・・・・なにぃぃぃぃぃぃ!!!
続く
ぐちゃぐちゃですんまそ::
神様の話1
投稿者:
智香
投稿日:2008年 2月13日(水)20時55分0秒
返信・引用
澪>ありゃww四紀ってば、こなたのこと忘れてんのww新章いっきまーすww
国津神の話
「ねぇ、父上」
弥生半ばの昼下がり。近江邸の中庭向いの廊下に、たたずむ二つの影があった。
「なんだ、早苗?」
春らしい若葉色の狩衣をまとった男――近江明嗣が、少女を振り返った。
少女は、気の早い葉桜を眺めながら聞いた。
「この間大文字山で会った、あの男の人は誰?」
近江邸の一人娘早苗は、去年の暮に謎の男、月神と名乗るそれに身元を奪われかけるという騒動に見舞われた。からくも救い出したのが、大文字山の産土神――白龍だった。
そして、昏倒した早苗を介抱したもう一人の男、双焔。
早苗が聞いているのは、ほぼ間違いなく双焔の方だ。なぜなら、白龍は自分で己を名乗っていたからだ。身元が分からないのは、双焔しかいない。
「双焔のことを、聞いているのか?」
「そうえん?双焔というのですか?」
「ああ。・・・あいつのことは、あいつに聞くといい」
「え?」
だって、会った後自分は昏倒していて、身元も分かっていないのに。
『知りたいか、姫』
ふいに背後から、聞き覚えのある声がした。驚いて振り返ると、そこにいたのはあの大文字山の男だった。
「ああ、双焔。ちょうどいいところに」
父の声音から察するに、二人は顔見知りと言っていいだろう。しかし、なぜここにいるのか。開門された気配はなかったのに。
「お前、本当にいいところへ来た。ちょっと、早苗の好奇心に付き合ってやってくれ。俺は仕事があるんでな」
双焔は苦笑交じりにうなずくと、言った。
『承知した』
早苗が呆気にとられている間に、明嗣は奥へ戻ってしまった。入れ替わりに双焔が、早苗の隣にどかっと腰を下ろす。
『さーて・・・と。今まで会ったことはなかったな?』
早苗はつられるようにかくんと首肯した。
『じゃあ改めて名乗らせてもらうが・・・俺は双焔。ここ近江邸に仕える・・・神だ』
「私は・・・」
『お前が今更名乗る必要もない。早苗姫。俺はお前が赤ん坊だった頃からしっているからな』
「そうだったの・・・双焔」
『なんだ?』
「どうして、ここに仕えているの?」
『そうだなぁ・・・話すと長くなるが、いいか?』
「ええ」
一瞬の隙間もなくうなずく早苗に、双焔は苦笑しながら口を開いた。
大文字山は、生命の根幹だと思う。
水は清らか、草木は繁り、時折小動物も駆ける。生きていくには、十分すぎる環境だ。
そんな澄んだ世界を見渡しながら、男は言った。
「荒魂、奇魂。安らぎ静まりたまえ。和魂、幸魂。加護哀愍したまえ――」
その声音は、澄んだ山に低く響いて。
長い、長い――悠久とも思える長い時を眠りについていた魂にも届いていた。
その髪は、燃える炎の如く。
瞳は、すきとおった黒水晶の色。
大文字山を拠点とする国津神が一人――――――、双焔。
その性情は、明朗快活。簡潔を好み、曲がったことを嫌うまっすぐな心根。
鋭利な柏手が聞こえた。先ほどの声よりもさらに高く、鋭く山中に響いた。
『何者』
突如として耳朶をたたいた声に、その男ががばりと振り返る。岩の上に片胡坐をかいていたのは、妙ないでたちをした男――双焔だった。
「私は・・・この先の都に邸宅を置く近江という者です」
『近江・・・?』
「はい。少し、身内で穢れがありまして。禊をと思いまして・・・」
『それで、大文字山か』
「ええ。貴船の山も考えたのですけど、なかなか」
『ほう。・・・気に入った』
「は?」
呆けた反応をした男は、双焔をまじまじと見つめた。居心地が悪くなった双焔は、傲岸不遜に言った。
『お前のその根性が、気に入った。・・・お前の屋敷に案内しろ』
「はぁ・・・それは構いませんが」
山奥で禊を行っていた男は、双焔をためらいもせずに屋敷へ入れた。
これが、後々後世まで響く決断とも知らずに―――。
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